こんにちは、noruです。
先日、京都市美術館
「バルティユス展」に行きました。
とても有名な方のようで、
大々的に宣伝されていました。
‥…なんですが、
画家本人については、
ほとんど知りませんでした。
会場では有名な作品には人だかり、
センセーショナルな俗っぽい部分がクローズアップされすぎ、
研究されている方々の解説云々も、
色々ありすぎ耳にタコ。
やや、げんなり。
‥…って、こらこら。
なんですが、入り口に
こそっとあった40枚の連作。
ここに釘付け。
少年バルテュス11才の絵。
「 MITSUOU / ミツ 」
ミツは子猫の名前。
少年バルテュスとミツ は
スイスのレマン湖で出会いました。
40の場面は40の思い出。
彼の中でミツの存在が
日に日に大きくなってゆきます。
そんなある日。
クリスマスの翌日のこと。
ミツは突然姿を消してしまいます。
‥…初めての喪失。
ミツは日本語の光という意味。
心の中に芽生えた光は
目には見えないけれど
とても大切な美しい「何か」
ちょっと目を離したスキに、
大事な何かは消えてしまったのです。
さては、この頃から
スピリチュアルな日本びいき。
‥…。
彼の絵に感動した養父リルケ。
詩を捧げています。
「 君だって彼を感じていた。ミツの姿が見えなくなってから、
君は彼をもっと見るようになった。
君は悲しいうちにも、ひたすら手を動かし、
彼の快活さを表現しなくてはならなかった。
1年後君は成長し、私は慰めを得ている君を発見したのだ。」
彼はこの連作を描き終るのに約4年かかりました。
それは失ったものの大切さをかみしめ、自分の中で
昇華させるための時間。
大人になってからの彼の絵は。
諸説あり過ぎてよくわかりません。
でも
猫は人のようで、人は人形のよう。
不思議な気持ちになります。
おそらくミツは彼の原点。
少女は人ではなく偶像。そして手に持つ鏡は内なる光。
彼は探し求めずにはいられない。
「光」を失う畏れを抱きながら。
‥…。
さて
スピリチュアルな世界から
いきなりおみやげの世界。
ぷぷぷっ、何にしようかな。
MYおみやげは
バルテュスの絵の具。
これも勝手なイメージ
この色は
‥…儚さ、なノダ。
なんだか、せつないのぉ。
‥…って、こらこら。