MIHO MUSEUM☆「ビイドロ」

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こんにちは、noruです。

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万華鏡。
こっそり覗けば、そこにキラキラ。
それは異国情緒の舶来品。

ときどき箱から出して眺めたり、
気持ちがほわっと暖かくなる。

そう、遠く
海の向こうを思い描きながら‥…。

‥…何、ですか ?

いや、別に。

‥…。

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遠くの国からお船に乗って、はるばる来たよ。それは「 びいどろ 」

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ビードロはポルトガル語の vidro
吹きガラスの製法で作られた
ガラス器のこと。

そして時々、桔梗屋が
隠し持っているのはギヤマン。
カットガラスの製品のことだとか。

語源はオランダ語の
diamant=ダイヤモンド。

細工する際、
ダイヤを用いたためなんだとか。
‥…高そうな名前。

「 ‥…高そうとかじゃなくて、
  まじ、高いから。」

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それならと、器用で勤勉な日本人。
自力で作ったりなんかして‥…これがまた、意外と上手。

青緑色鶴首ガラス徳利
黄色鶴首ガラス徳利

(江戸時代中期(1711~81) 1対)

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日本独自の造形。つるくび(鶴首)
宙吹きで胴部をふくらませたのち、
ガラスの重みで首を伸ばします。

青緑色は銅。琥珀色は鉄をガラスに混ぜ込み発色。
しゅっと、してますね。

小さなものが多い舶来もの。
大きなモノもチャレンジチャレンジ。
こちらは15cmもあります。

紫色つる首ガラス徳利

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紫の発色は、古伊万里や柿衛門の赤でおなじみのマンガン。
必殺小ワザも効かせます。注ぐと音がするのだとか。

ワザの極めつけは
弦朝顔(つるあさがお)ガラス盃
長崎製 江戸時代後期(1772~1844)

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写真ではわかりにくいですが、鉄分によって薄い黄緑色です。
盃部分を吹いた後、管の部分を加熱。共竿(ともざお)というもので、
くるくるとガラスを巻きつける。

くる、くる、くる、くる‥‥。

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仕上げは口。ていねいに磨きます。
そうそう飲み口は大事ですからね。

おまけにこちらは
「べく盃(さかずき)」

お酒が注がれると、飲み干すまで盃は下に置けない‥…おそろしくも、うれしい盃。

じとーーー。これも欲しいのぉ。

「 ‥…わしも。」

‥…。

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当時の長崎聞見録によると、
「 弦朝顔の盃‥…酒、和らぎて、飲みよきものなり。」

「 ‥…やっぱり。ぷぷぷ。」

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‥…。

日が暮れてきました。
今日も1日お疲れさま。
さて、遠く海の向こうといえば…。

‥…何ですか‥…あらら、ドコ行くの ?

‥…。

‥…ちょっと、そこまで、なノダ。

また、ワルだくみだよ‥…。

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