こんにちは、noruです。
![IMG_3347](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/img_3347.jpg?w=220&h=300)
「 いい天気やね。」
「 空もだんだん高くなってきたし、
秋晴れやな。」
![IMG_3171](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/img_31711.jpg?w=380&h=300)
‥…。
お父さんが出発です。
「 さてと、秋は、アキでも、
こちらはアキナイ、
ガンバって行ってきますよ。」
‥…。
ダジャレ、
‥…いってらっしゃい、zzz。
‥…。
そうそう、秋ですね。
![images-7](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-77.jpeg?w=250&h=183)
‥…。
んっダレ。
‥…、あき、
‥…アキといえば、アキ・カウリスマキ。
‥…。
エッ。
![images-13](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-137.jpeg?w=584)
‥…。
マタ、‥…。
「ル・アーブルの靴磨き」
(原題 Le Havre ) 2011
社会派巨匠、
アキ・カウリスマキ。
![images-13](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-135.jpeg?w=584)
初めて、作品を観ました。
ナンにも知らなかったので、
先入観もなしです。
‥…。
ドキドキ、シマスネ。
ストーリーは、いたってシンプルでした。
そして、ミラクルハッピーエンド、
ワルい人ゼロなんです。
社会派なのに、
‥…、アヤシいですね。
![Unknown-1](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/unknown-111.jpeg?w=584)
‥…。
よく、巨匠とか言われてしまうと、
作品に深みを求められたり、
以前の作品と比べられて
勝手に、アラさがしされたり‥…。
![images-13](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-136.jpeg?w=584)
‥…。
タイヘンデスネ。
そして、ほのぼのストーリー。
万人受けはしますが、
社会派の監督ともなれば、
何かと、ツッコまれて、コレマタ‥…。
‥…。
ダイジョウブデスカ。
でもね。
これが、ちゃんと社会派もしてて、
スゴく良かったのです。
‥…。
舞台はフランスの港町、
ル・アーヴル
![images-10](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-108.jpeg?w=584)
靴磨きのマルセル。
かつて、パリで作家を夢見た
ボヘミアンです。
今は、愛する妻と犬のライカ、
つつましやかに、暮らしています。
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ご近所さんたちは、
ひとクセあるけど、気心が知れた、
気のいいヒトたちです。
みんな、同じような暮らしぶり、
昔の日本の下町みたいです。
![images-17](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-176.jpeg?w=584)
そんなある日、
奥さんが、不治の病で入院してしまいます。
同じ頃、マルセルは、
偶然、ひとりの不法移民の少年と出会います。
少年は、逃走中でした。
出稼ぎの母がいるロンドンへ、
密航する途中、アクシデントがおこり、
![img_04](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/img_04.png?w=250&h=300)
隠れていたコンテナが、
ロンドンではなく、ル・アーブルに
たどり着いてしまったのです。
移民団は、
フランス当局に見つかり、
少年は、
隙をついて逃げだしたのでした。
マルセルは、少年をカクマイます。
そして、母のトコロへ逃がそうと
画策します。
隣人たちも、彼らに協力
するのでした。
![images-16](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-164.jpeg?w=584)
この辺りは、フランスに暮らす人にしかわからない、
ジレンマなのでしょう。
途中、ドタバタ、イロイロあり、
最後にミラクルが起こり、ハッピーエンドです。
‥…。
じつは、映画の序盤。
観るのが、少し、ツラかったです。
描かれている人々の現実、食事や着るもの、
その暮らしぶりが、
とても質素で、キビシいもの
だからです。
![images-12](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-1211.jpeg?w=584)
そして、初老のマルセル。
雨の日や風の日、ココロない人々。
街角で、靴磨きをするというのは、
ツラい仕事です。
![images-9](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-99.jpeg?w=584)
おまけに、奥さんは、不治の病になるし。
とどめは、フランスの現実。
難民です。
もしかして、この作品は、
ケナゲな人がでてくる、ご苦労モノ
なのでしょうか。
![images-11](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-1114.jpeg?w=584)
これは、困りました。
よく考えたら、
社会派はニガテなんでした。
‥…。
イマサラ、ナニを。
でもね、そう思いながら、観ていたら
不思議なことに、
いつのまにか、
ツラくなくなっていったのです。
‥…。
ナンデ。
美しいのです。
脳がヨロコんでいるのです。
まず、映像。
車やレコードといった細かいものから、
風景や色、ノスタルジックな音楽。
そして、なぜか、
人です。
![images-8](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-89.jpeg?w=584)
ザンネンながら、
少年以外は、お年寄りしかでてきません。
男前とか、べっぴんさんは、‥…、ナシです。
でも、人々の言葉使いや姿勢、
その立ち振る舞いが、
とてもキレイで上品なのです。
![images-7](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-711.jpeg?w=584)
信じられないことに、
コンテナに乗っていた難民のヒトたちも
キレイな民族衣装に身を包み、
静かに、座っていたりするのです。
‥…。
現実と、非現実。
現実世界で、偏見という色メガネが
あるとしたら、
![images-11](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-1113.jpeg?w=584)
この映画は、
もうーうひとつの色メガネ、理想です。
彼のワールド、
監督のマジックなのでしょうか。
ココロに、残ったセリフです。
病院で奥さんが、お医者さんに、
「 治るのですか。」とたずねます。
お医者さんは、奇跡かおきれば治りますよ、
と答えます。
奥さんは、言います。
「 近所では、
起きていないわ。」
![images-8](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-88.jpeg?w=584)
映画のラスト、奇跡が起きたことが
物語のオチではないのです。
ましてや、隣人愛や性善説を説いている
わけでもない。
結論とか教訓ではなく、
今、現実の社会の中にある、二つの真実。
現実社会の、深いゼツボウと、
無限の希望。
二つのモノが、一つの世界に描かれている
のだと思いました。
![images-12](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-1210.jpeg?w=584)
イロイロ、奇跡起こしたりとか、
演出もリアルじゃないとか、
オイカリの人もいるかもしれません。
でも、リアルなだけが、真実なのでしょうか。
ナニを持って、真実を描くかは、
勝手ですからね。
さすが、巨匠。
よっ、フィンランド、イチ !!
![images-16](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-165.jpeg?w=584)
‥…、もうちょっと、
この話、いっとこかな〜。
![images-7](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/images-73.jpeg?w=584)
‥…。
ドウゾ、アキるまでご自由に。
なんてったって、
アキ、ですからね〜 ♪
![IMG_3345](https://odeonnoru.wordpress.com/wp-content/uploads/2013/09/img_3345.jpg?w=204&h=300)
フフフ、
ボクもダジャレ、なノダ。
「ル・アーブルの靴磨き」
(原題 Le Havre ) 2011